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劇団四季『パリのアメリカ人』を観て
劇団四季『パリのアメリカ人』を観に、横浜中華街近くにある劇場に足を運んだ。四季劇場はどこもロマンティックな場所にあるものだ。その街の雰囲気も観劇にのぞむ客の心理に影響を与えると考えてのことか? 他の劇に比べて人気が出ないのは、歌の数が... -
ツヴァイ4、5人目 ダブルヘッダー
5人目は日比谷のツヴァイセッティングサポートを利用しての出会いである。お互いの連絡先が開示されないまま会って、相性がいいとすれば、連絡先を交換する、場所を移して話しでもするという内容である。 席について16時になる数分前に尿意を催した... -
ツヴァイ婚活4人目
4人目の女は、これまた婚活アプリYOUBRIDEによるものだ。ツヴァイにくる女も男と同じく10万円近くを払ってツヴァイに入会している。そして、女性の学歴や年収をみても平均より高く、真面目に生きてきて恋愛経験が不足している分、男性に求めることが... -
ツヴァイ 婚活3人目
ツヴァイ婚活三人目という題は正確には間違えている。三人目は婚活アプリYOUBRIDEで会った女だからである。スタッフに携帯で撮ってもらった写真を観て、会おうと思ってくれたというから、ツヴァイの女遍歴に数えてもいいだろう。夏川りみ似の目がクリク... -
ツヴァイ 婚活2人目
3月2日(土) 2人目はツヴァイ出会いのセッティングサービスで、清泉女子大学のIさんとお話をする。2ヶ月で2人というのは、残念だけど、会う前はどきどきするし、期待が少しは湧いてくる。30分向かい合ってしゃべるということだが、途中から話すこ... -
劇団四季 ジーザスクライストを観て
5月23日(水)劇団四季『ジーザスクライストスーパースター』を観てきた。先月に友人が東京芸術劇場で芝居をやるからということで観にいったら、おしまいまで観ることですらしんどかった。27歳の女性が癌で死ぬことになり、絵本作家になりたかった... -
ジーナ6
十 六月も終わりに近づいた頃、従業員の専用通路を、海鮮寿司部のパートのおばさんが、ジーナの片腕を掴んで、前後に振りながら歩いてきた。寝る子をゆすり起こすような軽さで、何度もジーナと声を掛けている。私が... -
ジーナ5
七 翌日、ジーナから電話があった。「昨日は、ありがとう」 楽しそうに笑いをこらえていた口を開けて話すジーナの顔が浮かんだ。彼女はいたって変わらないのだ。私の異質性に対する警戒心が、昨夜のような文章を書... -
ジーナ4
六 初めてパブを訪れた夜、なかなか眠れなかった。私は夜中に寝床から這い出し、パソコンに向かって、作家になった気分で小説らしきものを書きつけたのだ。 ――運ばれてきたウインナーとベーコンは、どれも黒ずん... -
ジーナ3
四 それから三度目の水曜日が来た。明日の約束をしようと、昼休みの終わりに店の外へ出た。携帯電話を手に取って、深呼吸をした。五月の空は晴れわたっている。青空の下、向こうの家の庭に、新緑の木が二本ある。... -
ジーナ2
三 京王線府中駅構内で待ち合わせをした。会うとすぐ、待った? と彼女が聞いてきた。私が軽く首を振ると、前に歩み寄ってきて、「良かった」とはっきりした口調で言った。毎週木曜日が休みよと歩みを速める。... -
ジーナ1
一府中国際通りのチャイニーズパブ「ミカ」の扉をゆっくり開けた。同時に右前のトイレからジーナが出てきた。その場に立ったまま、大きい目をさらに大きくして、私のことをじっと見てくる。何よと言いたそうに口元... -
ツヴァイ婚活一人目!
38歳になる3ヶ月前の12月に結婚相談所に登録をした。34歳で婚活パーティーなるものを経験したが、10回ぐらい参加して一度だけカップルになっただけであった。その女性とも翌日から音信不通である。免許証1枚で誰もが参加できるとあって、気軽... -
三輪山への登拝 – 三島由紀夫と『奔馬』に見る神聖な山旅
昨秋、会社から4日間の休みを得て三輪山に登拝した。私は三島由紀夫の文学が好きで、彼の作品に登場する場所を巡る旅を続けている。『豊饒の海』全4巻のうち、第2巻『奔馬』には三輪山を登る場面が描かれているのだ。狭井神社の社務所で手続きをして、頂上...