彼女と出会うため、大井町のスタバの前で待ち合わせた。彼女とはメールのやり取りを経て、この日を迎えた。
初対面のカフェでお茶したときの様子はこちら↓
彼女の様子が何故か苛々しているように見えた。その理由を探ろうと、今回のデートの状況を詳細に記録することにした。長文になるが、お許し願いたい。
彼女はグレーのロングコートとキャメルのマフラーを身に着けて、ベンチに腰掛けていた。おしゃれだと感心したが、その目は鋭く前を見つめ、不満を感じさせた。私と目が合うと勢いよく立ち上がった。
「もう行くの?」
「今行っても開場していないから、少しここで休みましょうか」
婚活では相手も複数の人と同時進行していることが多い。彼女もその一人かもしれない。お別れを告げるつもりで来たのかもしれないと考えた。
「ごめんね。返事が遅くなって」
「いえいえ、忙しい中、催促してすみません」
「12月は休みがほとんど取れないよ」
やはり彼女は忙しいのだろう。私は彼女の青い水晶のイヤリングに目をやった。美しい彼女に見とれた。
劇場に向かう道すがら、彼女は私に少しずつ話し始めた。彼女の話には、彼女が婚活の中で感じるストレスや仕事の厳しさが見え隠れした。
劇場に着くと、彼女は子供のように楽しそうにしていた。劇場のゴミのオブジェが大きくなっているのを見て、興奮した様子だった。私は彼女のそんな姿に少し安心した。
公演の後、私たちは居酒屋に向かった。彼女はホットウーロン茶を頼むだけだったが、少しずつ心を開いてくれたように感じた。私も自分の気持ちを伝えようとした。
「観劇料を払ってくれてありがとう。Yさんは婚活で出会った中で、一番気遣いができる人だよ。長く婚活をしていると、いい人から断られることも多いけど、Yさんにはそんな思いをしてほしくないんだ」
彼女は涙目になったが、私の話を真剣に聞いてくれた。そして、いくつかの話題を共有してくれた。彼女の話を聞くことで、彼女のことが少しずつわかってきた気がした。
品川駅で別れる前に、突然彼女に「好きなYOUTUBERはいますか」と聞いてみた。彼女は笑ってくれた。その笑顔を見て、私は少し安心した。
その後、私は彼女にメールを送った。
「大変お疲れ様でした。口下手なもので、質問ばかりして失礼しました🙇♂️興味深いお話が聞けて嬉しかったです。
10年前と比べると、劇場の外観の黒を白に変えているように、芝居の細部を少し今風にしているようでした。ゴミのオブジェも猫目線に合わせ、大きくて面白かったです。
とてもステキな方なので、お仕事とウクレレだけでなく、他にも忙しいでしょうけど、またお会いできたら嬉しいです!
本日はお寒い中、キャッツのご鑑賞にお付き合い頂き、それも観劇料までと申し訳ない気持ちでいっぱいですが、ありがとうございました!」
返事が来ないまま数日が過ぎた。再度メールを送った。
「追記
祖母のニチイ老人ホームも男性スタッフしかいなくなって危機的状況だと、昨日、祖母の面倒をみている叔父から母に電話があったそうです💦介護は体力が必要なためか、女性スタッフがほとんどやめてしまったということです。両親が大変心配しておりました。
Yさんも人材難で大変な状況だったのでしょう。観劇どころではない中、来てくれてありがとうございました!無理しないでお身体をお大事にしてくださいね!失礼しました🙇♂️」
それでも返事はなかった。彼女がどう思っているのか、まだわからないが、彼女との時間を大切にしたいと思う。
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