特攻4000年 生と死そして記憶を観て

NHKで特攻隊の現実を描いた内容の放映があった。この番組では、特攻隊で命を落とした二十歳弱の青年を多くとりあげ、家族のその後や、出撃時にとった青年達の行動を詳細に描いている。反戦気分を煽るための編集された内容なのだが、私には、正直羨ましいと感じた。私も美しく生きて美しく死ねたら良かったと心底思った。

特攻に出撃する前、実家の上空を何度も旋回し、母親がタオルを何度も振って見送った話、一度出撃したけど、爆弾を投下して戻ってきて、半日説教をくらい、夕方にフィリピン沖に出撃した人の話、特攻隊員と広島の浜辺を歩いて愛を誓いあった女性が出演し、出撃する際の手紙には、彼女のことがちゃんと書かれていたことに、100歳になる女性が涙をしてそれを受け取り、あの世にいく時には、この手紙と一緒に天国にいくと話している姿に、私は、涙はひっきりなしに流した。私もお国のために、散華の花びらのように美しく死にたかった。

生き残った上官が、特攻隊で死んでいった若者を語っている場面では、生きているものの醜さが、畳の上にころがったうんこのように感じられた。

私は今、魚を売りながら、ソープ嬢に恋をしている四十路の中年男性である。一匹のお人よしのタヌキが、沼落ちして、笑われている。地獄の業火の中にいるというのは、目に見えていることと真逆ではないだろうか? 

アメリカ艦隊を前に、上空から急降下して突撃する際、そこに、若者の汗と血潮と不可解な生と死の衝動が極限にまで高まった、雄蕊、雌蕊を前に急降下するハチのような、全身が蜜でおおわれるような至福が存在したに違いない。そこには、地獄の業火ではなく花園が、私の前には、美女が股を広げて優しく迎え入れてくれるけれど地獄の業火が待っている。2023年師走に死を想う!

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