
【大谷翔平が今季初ホームラン!】東京ドームが総立ちとなり、歓喜するファンの声援がテレビ越しにも伝わってきた。まさに漫画の主人公のような活躍ぶりに、日本中が沸いている。並み居るメジャーリーガーを圧倒してMVPを3度も獲得し、投手として15勝を挙げる姿は、私たちの想像をはるかに超えているといえるだろう。
そんな大谷翔平の眩しい活躍を見るたびに、私自身の等身大の日常に目が向き、正直少し落ち込んでしまうことがある。
実は私、明日から新しい店に異動することになっている。未知の環境に飛び込む不安と恐怖は、かつて大学時代に野球部を一日で辞めてしまった苦い記憶を呼び覚ますのだ。グラウンド掃除に一日を費やすと知って嫌気が差し、その場で辞めてしまったあの日。あの挫折は、今も心の片隅に小さな傷を残している。
当時の私は、野球だけが自分を支える存在だった。それが思っていたより大したことがなく、周囲を見渡すと、なんだか怖く感じてしまった。心理学で「ライオンをライオンと認識すれば恐怖は消える」と言われるように、いまだ周囲を“自分が対峙すべきライオン”とハッキリ認識できず、なんとなく不安で仕方なかったのだ。
そして今、44歳となった私は、中途採用で鮮魚担当として働いている。自分の能力が特別とは思わない。正直、代わりが効く仕事だと痛感している。それだけに、私が生き残るためには、周りや状況をきちんと“認識”して対応する力が必要だと考えている。だからこそ、新しい職場やチームに移るたび、強い不安に襲われるのかもしれない。
でも、18歳の頃と比べて明らかに違うことがある。それは「周囲を理解しようと努力すれば、状況は必ず好転する」と信じられるようになったことだ。これまでの人生、決して無駄じゃなかったと思える経験を積んだからこそ得た確信なのだろう。
人生は短く、儚い。大谷翔平のように誰もが驚く大輪の花は咲かせられなくても、私なりの小さな花を咲かせることはできるのではないか。そう思う一方で、ふと「このまま流されてしまうのでは」という焦燥感も捨てきれない。
大谷翔平のホームランで湧く東京ドーム。その映像を見ながら、自分の未来への不安と小さな希望が混じり合う夜。新しい店へ踏み出す一歩は、確かに怖い。でも、それを乗り越えた先にしか見えない景色があるはずだ。成功を手にする選手が、最初から大舞台に立てるわけではないように、私もこの一歩を大切に踏みしめていきたい。
どんなに遠く見える場所でも、一歩ずつ進めば必ず近づく。そのことを教えてくれたのは、大谷翔平の躍動感あふれるプレーかもしれない。わずかながらでも前に進む自分を信じ、明日の私へエールを送りたい。
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