映画『卒業』『波止場』『チャイナタウン』を観て、映像芸術を勉強する。

シナリオセンターの基礎講座を4月から受講することになった。受講費用は3万円である。半年間で12回の添削がありこのお値段。ソープランド1回分で、これだけの自己投資になるのだから考えものである。私は今まで何をしていたんだと思えるけれど、また溜まってくれば、いそいそとネオン街に足を運ぶのだろうか。脚本家になりたいと、AFIアメリカ映画100の中にある映画を観ることが楽しくて、今後は風俗に行かないこともできるのではないかとも思えてきた。過去には、10年もの間、ソープを休めたこともあったのだ。

このAFIは、アメリカン、フィルム、インスティチュートの略で、映像芸術発展のために、未来に遺すべく価値の高い作品を、選定したものだ。私に与えられた残りの時間は少なく、限られた時間で最良のものを、血となり肉となるものを観たいという考えにおいては、うってつけの映画作品が並んでいる。

『卒業』『波止場』『チャイナタウン』

の3つの作品を観た。

どの作品もヒロインの魅力には圧倒される。ハリウッド女優の魅力はフィルム越しに私の心をいつも掴んで離さない。

フェイ・ダナウェイも、エヴァ・マリー・セイントも、キャサリン・ロスも、美しい花であった。

『卒業』は、恋した女性を、バークレー大学にまで押しかけて、結婚しようと問いかけるところが私の感傷に触れた。私がやった行為と同じで、結果、彼女の彼氏が出てきたことに逆上して、襟を掴んで切れてしまったのだ。私の場合は、やりすぎであったが、同じことをする青年は、世界で溢れているのだろう。ポッカキットという世界のエログロ動画を集めたサイトには、青年期の愛のもつれから、殺害した動画や画像が数多く掲載されているし、あの疾風怒濤ともいえる色欲からくる獣性は、抑えられないほどに強いものだ。ダスティンホフマンの容貌も、美男子であることには変わりないが、ハリウッドの主役を担うほど、花があると思えないから、余計に、感情移入できたのだろう。

最後、結婚式に乗り込み、恋する女性を奪いさるという話の原型は、この『卒業』から派生したものだと聞いて、映画のもつ影響力の大きさを感じ嬉しくなった。

『波止場』は、『ゴッドファザー』の主役で有名なマーロンブランドがマフィアのボスに立ち向かう一人の港湾労働者を演じている。影のある気持ちの籠った演技は、フィルムに魂を焼き付けるような気迫があり、後のゴッドファザーに開花する根の強さを感じさせる。ヤクザのチンピラが、好きになった女性と牧師との交流により、正義感が養われ、クライマックスでは、1人でマフィアのボスに向かっていき、リンチを受けながらも、立ち上がって、工場の門に向かって歩く場面は、あしたのジョーのように、くじけても、打ちのめされても立ち上がる人間の強さへの賛歌ともいえる。しかし、感動を妨げるのは、ボロボロ傷ついている牧師が偉そうに、立ちあがるのだという場面だろう。彼の部下も殺されているのに、牧師は、一つも傷を負っていないのだ。まるで現代のゼレンスキーを眺めているかのようで不快であった。高見の見物をしている牧師が立たせるのではなく、主役のマーロンブランドが自ら立ち上がって歩きだしたら、もっと感動したのになぁと思う。

アメリカ映画名セリフ3位になっている↓

You don’t understand! I coulda had class. I coulda been a contender. I could’ve been somebody, instead of a bum, which is what I am.

「違う、タイトルを取れたんだ。

多少は大きな顔もできる身になれた。

見ろ、今のこの俺はただのヤクザだ」

   テリー・マロイ

  (マーロン・ブランド

↓名セリフ

https://m.youtube.com/watch?v=uBiewQrpBBA

『チャイナタウン』は、1930年代後半のロサンゼルスを舞台に、私立探偵が偶然にも関わってしまった殺人事件を通じ、誰にも変えられない運命の綾に踊らされる姿を描いたフィルム・ノワールである。

ありえないような話でも、チャイナタウンといえば、信ぴょう性が出てくる。最後に銃撃されて自動車が止まり、野次馬が集まってくるが、どれも中国人なのである。見た目は日本人と変わらないから、私もあの当時、アメリカ大陸に渡っていたら、このうちの1人になっていたのかなと思えてしまう。エンドロールでは、当時を再現したチャイナタウンの大通りが広く長く映されるが、灯りも乏しく、静かで、事件がすぐにでも起きるものものしさに溢れていた。

ストーリー自体は、ミステリータッチになっていて、犯人と真相を求めて、視聴者のぐいぐい引っ張っていくで飽きさせない作りになっている。謎ばかりが起きるので、傍観しているだけでは、なんのことだかわからなくなる恐れがある。ジャック・ニコルソンを主役に想定してつくった映画というだけあって、はまり役というのはこのことだろう。この人以外に、主役の探偵役をこなせる人を想像できない。

フェイダナウェイを観て日本の芸能事務所は夏木マリを売り出したのかなというぐらい、アメリカの後を追う日本!

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この記事を書いた人

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